金融大手フィデリティが、提案中の現物型イーサリアム上場投資信託(ETF)で保有するイーサリアム(ETH)の一部をステーキングできることを求めている。これにより、投資家に追加収入を提供できるとしている。
3月18日に米証券取引委員会(SEC)に提出された19b-4修正書によると、ETFが承認された場合、信頼できるステーキングプロバイダーを通じてETHをステーキングする予定だ。「スポンサーは、信頼できるステーキングプロバイダーを通じてファンドの資産の一部をステーキングすることがある」とフィデリティは修正申請書に記載している。
フィデリティは特定のステーキングプロバイダーを明らかにしていない。現在市場にはリドDAO、ロケットプール、ステークワイズなど、複数のイーサリアムステーキングプロバイダーが存在する。リドDAOの価格は、ニュースを受けて一時的に2.48ドルから2.56ドルへ6%上昇したが、その後2.49ドルに戻った。しかし、リドDAOは過去1週間で27%下落し、イーサリアムおよびそのエコシステム内の多くのトークンも幅広く下落している。
フィデリティはSECに承認待ちのイーサリアムETF申請を行った8つのETF発行者の1つだ。
2月8日、ARK21シェアーズも、ファンドのETHの一部をステーキングする計画を追加した。数日後、フランクリン・テンプルトンも追加収入を生み出すためにETHの一部をステーキングする方針で、現物イーサリアムETFの競争に参入した。
イーサリアムETFを巡っては、世界最大の投資会社ブラックロック、キャシー・ウッド氏が率いるARKインベスト、グレイスケールなどが参加している。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナスは、バンエックの5月23日の期限までに現物イーサリアムETFが承認される可能性はわずか35%だとしている。1月には承認の可能性を70%と見積もっていたが、SECからの「沈黙」とゲンスラー委員長に対する政治的な反発が承認プロセスにとって悪い兆候だとコインテレグラフに語った。
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