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Wednesday, December 20, 2023

「いきなり!ステーキ」一部始終 81歳創業者語る、経営者の“病” - 日経クロストレンド

tasisuper.blogspot.com

今から10年前の2013年12月5日。都内の銀座4丁目にオープンしたある店が、一大ブームを巻き起こした。店の名は外食店「いきなり!ステーキ」。斬新なコンセプトや会員制度に魅了される消費者が続出した人気チェーンの1号店だ。しかし、その後の性急過ぎた成長志向でつまずいた。現在81歳の創業者は何を思うか。社長の座を退いて以降初めて、メディアの取材に応じた。

ペッパーフードサービスの創業者である⼀瀬邦夫氏は、81歳ながら現役。2023年11月に「和牛ステーキ 和邦」を東京・両国国技館の近くにオープンさせた

ペッパーフードサービスの創業者である⼀瀬邦夫氏は、81歳ながら現役。2023年11月に「和牛ステーキ 和邦」を東京・両国国技館の近くにオープンさせた

 まさに絵に描いたかのような転落劇だった。「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスの業績推移は、この10年ほど、ジェットコースターのように激しい動きを見せている。

 同店を立ち上げ、2014年12月期以降、右肩上がりの急成長。しかし18年12月期は売上高が当時過去最高の635億円に達した一方で、純損益は赤字に転落。その金額は僅か1億円強と小さな“傷口”だったが、以降も2期連続で広がった。20年12月期の純損失は39億円だ(20年のみ、非連結)。

 取材に応じた一瀬邦夫氏は、ペッパーフードサービスを1985年に設立*1。94年にはペッパーランチ事業*2を、そして2013年12月にいきなり!ステーキ事業を生み出した。外食業界ではアイデアマンとして知られる。

*1 当時の社名は「有限会社くに」、*2 20年に投資ファンドへ売却。現在はホットパレット(東京・江東)が運営

 現在81歳の一瀬氏がいきなり!ステーキを立ち上げたのは71歳のときだ。「肉を量り売り」「立ち食い」、そして「ステーキをいきなり提供」。こんな際立つ特徴だらけの外食店は、「人間の欲望、いや本能は肉を求めていて、しかも厚切りが大好き」という一瀬氏の持論から生まれた。太古の人類は狩った獲物を火で焼いてかぶりついていた、だから前菜はなくてもいいというわけだ。

「俺の」創業者に言われた言葉

 一瀬氏がこの事業の成功を確信した出来事として、22年1月に亡くなった坂本孝氏とのやり取りはあまり知られていない。「ブックオフ」や外食店「俺のイタリアン」などを創業した坂本氏とは、業界団体での活動を通じて親しくしていた間柄だった。

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