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Friday, June 10, 2022

牛乳乳製品 需要の底上げを Jミルク - 農業協同組合新聞

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Jミルクは6月9日に公表した需給短信で海外観光客の受け入れ再開などで業務用需要の回復が見込めるものの、脱脂粉乳の在庫量は過去最高となり、食料品値上げなど牛乳類の家庭内消費にも影響が懸念されるとして「需要の底上げが喫緊の課題」と強調している。

4月の需給実績は、年度当初より都府県の生乳生産量が前年を下回っている一方で、北海道では堅調に推移しており、全国では前年を上回る生産量となった。

ただ、生産量の伸び率は縮小傾向にあり、全国的に取り組んでいる生産抑制の効果が伺えるとしている。飲用等向は100.2%と前年並みとなり、乳製品向は104.3%と前年を上回った結果、脱脂粉乳・バターの生産量は増加し、両品目ともに推定出回り量は昨年よりも増加したものの、月末在庫量は前月よりも増加した。

とくに脱脂粉乳は在庫量10万tを超える高い水準となっている。

5月の牛乳販売動向は、直近の5月30日週の牛乳類の販売個数は94.3%と前年を下回って推移しており、コロナ禍前の19年度比でも95.2%と低調な水準となっている。

店舗業態別に着目すると前月に引き続きドラッグストアの販売個数シェアがさらに増加しており、消費者の購買行動に変化がみられる。ヨーグルト類は前年並みから微増傾向で、とくにドリンクタイプは徐々に販売個数が増加しているという。

コロナ禍での規制解除以降、人出は増加傾向となっている。また観光支援策やインバウンドの受入再開が始まると業務用需要の回復やさらなる増加に大きな期待感があるとJミルクは見る。

ただし、一方で、20年ぶりの円安、原材料高による食料品の値上げや燃料費の高騰から家計消費への負担が重くのしかかるなかで、牛乳乳製品は栄養価値と経済性にも優れていることを消費者に訴求し、国産牛乳乳製品の「需要底上げ」が必要だとしている。

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