ども、料理ブロガー&ユーチューバーのオトコ中村です。
さきながら食べるのが楽しい「ストリングチーズ」。今回は、酒の肴からおやつまで食べ始めたら止まらない美味しさのストリングチーズを、オトコ中村流に自作してみます。
やることとしては、モッツァレラチーズを伸ばしては折り畳み、伸ばしては折り畳みを繰り返します。これでチーズが繊維状になって、引きさけるようになります。
市販のモッツァレラチーズを利用して作ることもできますが、ここではモッツァレラチーズから手作りして、さらにプレーンタイプと、カレー粉で風味を付けたものと2種類、食べ比べてみました。
材料は、超シンプルに牛乳と普通の穀物酢(と塩、風味付けのカレー粉)でOK。ですが、この牛乳選びがポイント。パッケージに「ノンホモ牛乳」と書いてあるものをお使いください。普通の牛乳を使うと、ボロボロになってチーズとしてまとまりません。
また、ノンホモでない低温殺菌牛乳(パスチャライズド牛乳、パスチャライズ牛乳)を使うと、チーズとしてはまとまりますが、ストリングチーズに加工することはできません。必ず「ノンホモ」と書いてある牛乳をお使いください。
ノンホモ牛乳は、乳脂肪の均質化処理(ホモジナイズド)をしていない、搾りたての生乳に近いまろやかな風味の牛乳。高級スーパーやデパ地下、自然食品店などに並んでいて、ネットでも手に入ります。
一方のお酢は特別なものではなく、スーパーやコンビニでごく一般的に売られている穀物酢(裏を見ると酸度4.2%と書いてあります)でOKです。
ノンホモ牛乳はちょっとお高いので、そもそも市販のストリングチーズを買った方が正直、安上がりだなと思わなくもないのですが……。自作したストリングチーズは、市販のものにはないフレッシュ感があって、何より手作りの楽しさ、美味しさはひとしおですよ。
オトコ中村の「自作ストリングチーズ」
材料(ストリングチーズ140g)
- ノンホモ牛乳 1L
- お酢(酸度4.2%の穀物酢) 70ml
- 熱湯 1L程度
- 食塩水(200mlの水に30gの塩を溶かす)
- カレー粉 小さじ1/3程度
必要な道具
- 軍手
- ゴム手袋
- 料理用温度計
- 木べら、しゃもじなど
- 鍋(1L以上入るもの)
- ボウル 2個(1L以上入るもの、500ml以上入るもの各1個)
- ザル
作り方
1. まずはモッツァレラチーズを作ります。ノンホモ牛乳を鍋で63~65℃になるように温めます。
63~65℃という温度を守ることで、牛乳のタンパク質をちょうどいい感じに分離させて固めることができます。
2. 火を止めたら、お酢を入れます。
冷蔵庫で保存していたお酢なら、常温に戻してからお使いください。
3. 木べらなどで混ぜると、次に牛乳が固形分と水分に分離してきます。
牛乳の固形分をカード、水分をホエーといいます。
このように、カードがお餅のようにまとまってきたらOKです。
お酢を入れてから1分程度でこのような状態になります。
4. 1L以上入るボウルにザルを入れ、そこに3を注ぎ入れ、
水分(ホエー)を切ります。ザルに残った固形分がカードです。
ホエーはチーズ作りには使わないのですが、たんぱく質など牛乳の栄養分がたっぷり含まれています。捨てずに(とくに今回は高級牛乳からできたホエーですし)カレーやシチュー、スープ作りに使ったり、ホットケーキを焼くときに入れたりすると美味しいですよ。私は重曹をちょっと入れて、酢の酸を中和してから使ったりもしています。
5. 500ml以上入るボウルにカードを入れたら、
カードが十分に浸かる程度の熱湯を注ぎ、
木べらなどでカードをこねます。
最初はまとまりのないカードが、ある程度まとまってくるまでこねます。
6. カードがある程度まとまってきたら、ボウルから出して手でこねます。
めちゃくちゃ熱いので、軍手をはめた上にゴム手袋をかさねるのがおすすめです。
7. 手でしばらくこねていると、滑らかになってくるので、
親指と人差し指の間からギュッと絞り出して半分に分けます。
これで2個で合わせて140g程度のモッツァレラチーズが出来ました。
モッツァレラチーズを2個に分けたのは、ストリングチーズをプレーンとカレーの2種類で作るため。1種類だけで作る場合は分けなくてOKです。
また、このままモッツァレラチーズとして食べても美味しいです。
8. 500ml以上入るボウルを一度空にしてからモッツァレラチーズを1個(70g程度)入れて、再び熱湯を注いで温めます。
モッツァレラチーズは温めると柔らかくなって伸びるので、その性質を利用してストリングチーズにします。
ここから市販のモッツァレラチーズを使ってもOKです。要冷蔵で冷たいので、5mmくらいの厚さにスライスしてから熱湯を注ぎます。チーズをこね、熱湯が冷めてきたら入れ替えて、チーズ全体が滑らかで柔らかくなるまで温めましょう。
9. ボウルから取り出し、引っ張ってこのように伸ばします。
モッツァレラチーズがおよそ60℃以上になると柔らかくなり、伸ばせるようになります。熱いので、ここでも軍手とゴム手袋の2枚重ねがおすすめ。
10. 伸ばしたら2つに折り畳みます。これをまた伸ばし、折り畳むという作業を合計5回程度行います。
途中でチーズが冷めて硬くなってきたら、また熱湯に浸けて温めるといいです。
最後は20cmほどに伸ばして、バットなどに置いておきます。後ほど塩味を付けますが、このまま食べても美味しいです。
半分は「カレー風味ストリングチーズ」に
残ったモッツァレラチーズ(70g程度)は、風味付けにカレー粉を混ぜ込んでみます。作り方としては、モッツァレラチーズをボウルに入れ、熱湯で温めて柔らかくするところまでは一緒。
軍手とゴム手袋を重ねてはめた手で、柔らかくしたモッツァレラチーズを平べったく伸ばし、
チーズの真ん中にカレー粉を入れたら、
カレー粉を包むようにこねます。
カレー粉が混ざってきたら、プレーン同様に伸ばして、
折りたたむという作業を5回程度繰り返し、最後はやはり20cmほどに伸ばしておきます。
プレーン、カレーのどちらも伸ばしたチーズを半分に切り、食塩水に20~30分浸けて塩味を付けます。
プレーンは、塩味を付けなくても美味しく食べられますが、カレーは風味付けをしただけでは美味しくなかったので、塩味を付けます。
引きさいてこそ、のチーズ
1時間ちょっとで、2種類の手作りストリングチーズが完成です。こうして並べてみると、見た目はこれといって……。カレーのほうは、たくあん漬けに見えなくもありません。でも、これを引きさいてみると、
これこれ! この感じです。
カレーのほうもキレイにさくことができました。
味は、フレッシュなモッツァレラチーズのようであっさりしていて、やわらかくていくらでも食べられそう。お酢を混ぜていますが、お酢の酸味はまったく残っていません。
カレー風味もよくなじんでいて、ひと手間かけて作ってよかった、としみじみ美味しい味です。カレー味のチーズなんてお店ではなかなか見かけませんから、これぞ手作りの醍醐味ですね。
さらにアレンジして、さいたプレーンのストリングチーズとさいたカニカマ、せん切りして塩揉みしたきゅうりを、オリーブオイルとこしょうで和えてサラダにしてみました。ストリングチーズの弾力とカニカマの柔らかさ、きゅうりのシャキシャキが混ざって、面白い組み合わせになりますよ。
ノンホモ牛乳さえ手に入れば、意外と手軽にできるストリングチーズ作り。休日にぜひともお楽しみください。
作った人:オトコ中村
もの作りが大好きな京都生まれ、京都在住の40代。2児の父。小学生の頃、即席ラーメンのスープに豆板醤で辛味をプラスして料理の楽しみを知る。飲食業勤務を経て、現在は作った料理をコツコツとブログやYoutubeで発表中。未知なる料理への楽しい挑戦は続く。趣味は料理と野草観察。
企画協力:レシピブログ
テレビや雑誌で活躍するブロガーをはじめ17,000名のお料理ブロガーが参加する日本最大級のお料理ブログのポータルサイト。毎日のおかずや弁当、お菓子など100万件のお料理レシピを無料で検索できる。
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