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Thursday, March 12, 2020

ステーキけんのエムグラントはなぜ倒産に追い込まれたか - M&A Online

ステーキけんのエムグラントはなぜ倒産に追い込まれたか

ステーキハンバーグ&サラダバーけん 新羽店(神奈川県内)

「ステーキけん」を運営していたMSF(旧エムグラントフードサービス 本社:東京都渋谷区)が2月28日に事業を停止し、自己破産申請の手続きに入りました。この会社は、一時期メディアで引っ張りだこだった「ロードサイドのハイエナ」井戸実氏が代表を務めていました。2006年に第1号店をオープン、絶頂期の2012年には230店舗を展開し、売上高は225億円を超えていました。

2015年ごろから直営店、FC店ともに閉店が相次ぎます。2019年7月に「平禄寿司」や「焼肉屋さかい」を運営するジー・テイスト<2694>に、「けん」事業を5000万円で売却していました。事業は縮小しており、8年前には考えられないほどの安値で譲渡していたことになります。

エムグラントの倒産には、苦難を乗り越える中で築いた独特な経営哲学と、新たなヒット業態を開発することができなかった企業体質が影響していると考えられます。

この記事では以下の情報が得られます。

・エムグラントの概要
・時代にそぐわなかった井戸氏の思想
・エムグラントがFC展開しようとした業態

すし職人から雇われ社長に

画像はイメージ(Photo by PAKUTASO)

井戸氏は1978年生まれ。神奈川県川崎市の工業高校を卒業後、すし職人になるべく「築地すし好」で修業を積んでいます。その後、牛角のレインズインターナショナル(本社:神奈川県横浜市)に入社しました。ここで店舗開発に従事します。その後、居酒屋企業の経営などに参画しました。2006年に代表を務めていた会社の主力業態「ステーキハンバーグ&サラダバーけん」拡大のため、事業を分離してエムグラントフードサービスを立ち上げました。

18歳ですし好の門を叩き、26歳で起業をしています。エムグラント設立後3年で7業態、35の飲食店を経営するほどのやり手経営者に成長しました。凄まじい仕事量と苦労を乗り越えて成功を手に入れただろうことが想像できます。

井戸氏は歯に衣着せぬ物言いで一躍時の人となりました。時代をバッサリと切るトークで人気を博します。しかしながら、時代に逆行するような発言も多くありました。

エムグラントの店舗は、直営、業務委託、FCの3つの形態で展開していました。直営は、いわゆるサラリーマン店長が運営する店舗です。業務委託は店長が店舗オーナーになる仕組みです。FCはエムグラントがノウハウを提供し、その対価をもらうシステムになっています。

井戸氏はサラリーマン店長を痛烈に批判しました。経営感覚が薄く、コスト削減意識がまるでないというのです。そこで、業務委託契約の店長化を推し進めようとしました。

業務委託による店長制度は、長時間労働の温床になるとして、世間で問題視されていた時期でした。

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March 13, 2020 at 03:54AM
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