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Wednesday, March 11, 2020

新型コロナで需要激減 給食用牛乳、お祝い用の花 - 中日新聞

 新型コロナウイルスによる一斉休校やイベントの自粛要請などで、給食用の牛乳やお祝い用の花などの需要が激減している。価格は下落傾向にあり、生産者は厳しい状況だが、消費者にとってはお値打ちな商品も。ひと工夫すれば、今までとは違った楽しみ方もできる。気分も鬱屈(うっくつ)しがちな中、購入して生産者を支え、生活にも彩りを添えたい。

◆牛乳料理で給食の栄養を

 「牛乳はカルシウムやタンパク質が豊富。子どもたちの栄養は、給食の牛乳でかなり補われている」。愛知県栄養士会会長で、名古屋文理短大准教授の柵木嘉和さん(65)は言う。

 子どもたちが給食で取らなくなることで影響が大きいのが、骨の成長に不可欠なカルシウム。二〇一四〜一六年度の厚生労働省の補助研究で、全国の小中学生の食事を調べたところ、摂取が必要量に達しない子の割合は給食のある日は三割程度だったが、ない日は七〜八割に上った。

 タンパク質も体の基礎で、高齢者にも積極的に飲んでほしいという。「牛乳が苦手な人はチーズやヨーグルトなどの乳製品でも大丈夫。ピザにチーズをたくさんのせて食べるのも手」

 加えて「ビタミンA、C、Eなどの『抗酸化ビタミン』をきちんと取ることが大切」。免疫機能を高めるといい、ビタミンAやCはニンジンやホウレンソウ、コマツナ、ブロッコリー、Eはカボチャやナッツ類、サケなどに含まれるので食卓に取り入れたい。

 余った牛乳の消費に向け、東海コープ事業連合(名古屋市)は一パック(一リットル)を通常より十円安い二百二十円(税別)で販売。担当者は「牛は乳を出し続けるので生産は止められず、廃棄につながる。給食で飲まない分をぜひ家庭で」。

 牛乳店が発祥のローソンは二十日まで「マチカフェ」のホットミルクを半額の六十五円、ホットカフェラテMを三十円引きの百二十円で販売している。

 各地で料理教室を開くベターホーム協会に、牛乳を使った料理やスイーツのレシピを紹介してもらった。なかなか外出できない中、親子で作ってみてはいかが。

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◆式典なくても花贈り感謝

春の花々が並ぶ生花店。バラやランなどが通常価格よりお値打ちに=名古屋市中村区の坪井花苑名鉄百貨店メンズ館店で

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 新型コロナウイルスによるイベント自粛で、大きな影響を受けている一つが花。三月は卒業式や歓送迎会などお祝い事が多く、大きな需要期だったが、注文のキャンセルが相次ぐ。春は本来、花の種類が豊富。業界や店はあの手この手で、購入を促している。

 「卒園式・卒業式ができなかった子供たち、お世話になった方々にお花で笑顔をお届けしませんか」

 名古屋市の坪井花苑は、公式会員制交流サイト(SNS)にキャッチフレーズを掲げ、「花贈りキャンペーン」を六日から展開。商品を予約した人に花をプレゼントしている。

 同市中村区の名鉄百貨店内にある店舗の中根風花店長(21)によると、この時期は門出を祝う花束の注文であふれる。だが「今年は本当に少ない」と寂しがる。

 洋花を中心に一部商品をセール。通常は一本二百二十円のスイートピーが十本で四百九十五円、一本五百五十円のバラは十本一束で六百九十三円に。ラン科のモカラやデンファレも通常の半額以下という。

 余剰気味のガーベラはミニブーケにして先着で購入者に無料で贈呈。営業部長の花村征孝さん(51)は「今、足を運んでくれること自体、ありがたい」と話す。

 全国有数の鉢植えの花の卸売会社「豊明花き」(愛知県豊明市)によると、三月上旬の入荷量は例年より15%近く落ち込み、平均取引価格も昨年同期比で5%ほど低い。切り花を中心に扱う名古屋花き(名古屋市)によると、チューリップやスイートピーなど洋花への影響が大きく取引価格は例年の半額近い。農林水産省も「ホワイトデーは花を」と消費を喚起する。

「#うち花見」をPRする店内=名古屋市中村区の日比谷花壇KITTE名古屋店で

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 自宅で過ごす時間が増えたことをうまく生かそうとするPRも。生花販売大手の日比谷花壇(東京都港区)は「#うち花見」と題した販促キャンペーンを十三日から始める。家の中に花を飾ってめでてもらうねらいだ。毎週金曜に大半の店舗で指定の切り花を一本百十円にし、自宅に飾った花の写真をSNSへ投稿してもらう。

 KITTE名古屋(名古屋市)にある同社の店舗では自宅で花見ができるように、サクラの鉢植え(三千〜六千円)の取り扱いを増やした。枝でも十分楽しめ、一本数百〜千円ほどで用意する予定。桃の節句は自宅で祝う人が多く、桃の花やスイートピーなどの店頭消費は例年より良かったといい、同社の担当者は「こんな時だからこそ、花で生活に彩りを」と話す。

◆飾り方◆ 主役の一輪決める

 花をうまく楽しむには、どうすればいいか。花のイベント企画などを手掛ける「HANAイノベーション」(愛知県豊橋市)の企画ディレクター太田春菜さん(39)は、家族がだんらんするリビングなどへ飾ることを勧める。たくさん買って束にする必要はなく、「メインになる旬の花を一輪決める」のがこつだ。

 今の季節ならラナンキュラスやスイートピー、チューリップなどがお勧めで、親子で一緒に選ぶといい。その上で、葉物や小花といった副花材を店の人へ聞きながら選んで添えると、メインの一輪が引き立てられ、部屋に彩りが生まれる。

 感染症の拡大防止の影響で、春休みの時期に、高齢者が孫に会えない状況も生まれそう。太田さんは「親子で花を選び、メッセージを添えて贈り、元気な様子を伝えてみては」とも提案している。

 (河郷丈史、植木創太)

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March 12, 2020 at 03:05AM
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