2022年の1年間に牛乳を生産するのにかかった経費は、ウクライナ情勢による物価高騰の影響などから道内の平均で牛1頭当たり85万円余りと、統計を取り始めてから最も高くなったことが農林水産省のまとめで分かりました。
農林水産省は前の年の1年間に牛乳の生産にかかった経費を毎年公表しています。
それによりますと、道内で2022年の1年間に乳牛1頭から牛乳を搾るのにかかった経費は85万2262円と、2021年に比べて6万7500円余り、率にして8.6パーセント上がり、昭和26年に統計を取り始めてから最も高くなりました。
経費のうち、最も値上がり率が高かったのは、「光熱水費」で、3万4186円と、おととしに比べておよそ26%上昇したほか、配合飼料などの流通飼料費も35万5963円と、およそ19パーセント上昇しました。
こうした背景には、円安の進行やウクライナ情勢の影響などで輸入飼料の価格の高止まりが続いていることに加え、燃料価格の高騰で農家の経営が圧迫されていることがあげられます。
ただ、2024年は新型コロナウイルスによる需要の落ち込みを受け道内の生産者団体が続けてきた生産抑制が3年ぶりに解除されることから、酪農家の経営改善にどこまでつながるか注目されます。
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