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Tuesday, December 13, 2022

カタールの牛乳、すべて国内産の理由 W杯で狙う近隣国との関係修復:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

tasisuper.blogspot.com

 中東で初めてサッカー・ワールドカップ(W杯)の開催地となったカタールが、食料自給率の向上に取り組んでいる。

 たとえば、牛乳はすべて国内産だ。

 もともとは、食料のほとんどを輸入に頼ってきた「砂漠の国」のはず。

 いったい、どういうことなのか?

乳製品の自給率、5年で100%に

 「カタール製品(Qatari Product)」

 首都ドーハのスーパーには、そう書かれたマークの付いた食料品が並ぶ。肉や卵、野菜のほか、とりわけ、牛乳やヨーグルトといった乳製品に多い印象だ。ブラジルアルゼンチン、モロッコなど各国代表の旗を肩にかけたファンたちが、次々と買い求めていく。

 ペルシャ湾に面したカタールは国土の大半が砂漠で、夏場の気温が50度にもなる。湿度も高く、酪農に適した土地とは言い難い過酷な環境だ。

 ところが、地元メディアによると、5年前までわずかだった乳製品の自給率は現在、100%だという。

 何があったのか。

答えは砂漠の真ん中に

 そのヒントを探すため私が訪ねたのは、ドーハ郊外だ。中心部から北へ車を走らせると、高層ビル群は見えなくなり、この国の本来の姿である砂漠が広がる。

 そんな砂漠の真ん中に、人工の「牧場」が姿を現した。乳業大手バラドナ社の施設だ。牛舎や搾乳、加工をする施設が260万平方メートルの敷地に立つ。

 私が着いたのは、正午の搾乳の時間。何頭もの乳牛が円形の台座の端っこに、お尻を外側に向けて一列になっていた。

 台座が一回転する間に乳を出し、終われば次の牛と交代する。ここでは2万4千頭のホルスタイン牛を飼育し、1日に牛乳30万リットルを生産している。

 バラドナ社はもともと、羊を飼育していた。乳業への転換を促したのは、「ある事件がきっかけです」と担当者が教えてくれた。

 事件が起きたのは2017年…

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