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Friday, August 26, 2022

ステーキ、刺し身、焼き芋…個性派自販機、続々と 感染対策、人件費削減に|経済|石川のニュース|北國新聞 - 北國新聞デジタル

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ステーキ用の肉を販売するてらおか風舎の自動販売機=金沢市内

ステーキ用の肉を販売するてらおか風舎の自動販売機=金沢市内

 石川、富山両県でさまざまな食品を取り扱う個性派の自動販売機が増えている。この1年ほどで、ステーキ用の肉や魚の刺し身、焼き芋などを扱う機械が新設された。コロナの影響で来店客が減少した飲食店が新しい収益源として導入するケースが目立つ。事業者にとっては人件費を抑えられる側面があり、利用者からはコロナ対策として非接触で買い物ができると好評となっている。

 金沢市寺地2丁目のレストラン「てらおか風舎金沢店」は今年2月、冷凍肉の自販機を店の入り口に設置した。能登牛(うし)のサーロインや希少部位のイチボ、ミスジなど何が当たるか分からない「ガチャ」(2千円)が人気を集めている。

 金沢店の売上高は、コロナによる外出自粛の影響を受けて一時、半減した。売り上げを確保するため、冷凍食品を開発し、常時稼働する自販機で売ることにした。

 販売データによると、店が休みの火曜や深夜に買われる傾向がある。ガチャのほか、能登豚のごはんバーガーやハンバーグなどを扱っている。店を運営する寺岡畜産(志賀町)の寺岡一彦専務は「一過性のブームで終わらないよう、新しい商品を順次投入したい」と話した。

 近江町市場では、店が営業していない時間帯に買い物を楽しんでほしいと、大口水産(金沢市)は海産物の自販機3台を6月に導入した。商品は刺し身や干物、冷凍のうなぎ丼などで、荒木優専務は「刺し身は特に人気でほとんど毎日完売している」と手応えを語る。

 ますずし製造販売の源(富山市)は自動販売機を富山インター店と黒部インター店に設置した。「ますのすし一重」(1600円)と「ぶりのすし」(1700円)の2種類を扱い、いずれも閉店してから深夜、早朝にかけての販売に対応している。担当者は「従業員の労働時間短縮を図りながら、空白だった時間帯のニーズをつかむことができる」と話した。

 ハチミツ製造、卸の蜜匠タカハシ(金沢市)は4月、はちみつの自販機を稼働させ、小売を始めた。加賀野菜のサツマイモ「五郎島金時」を生産、販売する「かわに」(同市)は焼き芋の自販機を設けいる。

  ●販売会社は商談増

 北陸コカ・コーラボトリング(高岡市)協力会社で自販機の販売を手掛けるIRMジャパン(白山市)では、新型コロナ以降、飲食業からの需要が高まった。

 この2年間で北陸三県を中心に神奈川や静岡の企業から100件以上の商談があり、今年に入ってからは30台をすでに設置した。中田一宏執行役員は「飲食店の新事業として幅広く支援したい」と話した。

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