帯広畜産大学が製造し、機械の不具合で昨年9月から製造停止となっていた「畜大牛乳」が、4月上旬に復活する見通しだ。新型コロナウイルスの影響で調達のめどが立っていなかった修理部品に、調達のめどが付いた。
不具合は昨年9月17日に発生。パック詰めする充填(じゅうてん)機の制御盤に異常があった。原因は分からず、修理部品の手配を進めたが、新型コロナウイルスの影響で国内外からの修理部品の調達がいつになるかは不透明だった。
機械の修理は3月中旬に完了する見込みで、試運転を経て4月上旬の再開に向けて準備を進めている。
製造再開後は、これまでと変わらず市内のスーパーなどに並ぶ。畜産フィールド科学センターの小池正徳センター長は「長くお待たせして申し訳ない。店頭に並ぶまでもう少し待っていてほしい」と話している。
畜大牛乳を使うため製造中止していた「畜大アイスクリーム」は味を改良し、パッケージデザインも一新して今後、販売を始める。原料乳をこれまでの畜大牛乳から生乳に変更。「より滑らかでミルクの味を感じることができる」(同センター)という。
なお、製造停止後の生乳はJA帯広かわにしに運搬。これまでも畜大牛乳として使う1日当たり2トン以外は同JAに出荷していたため、生乳は無駄になっていなかった。(松田亜弓)
<畜大牛乳>
帯広畜産大学の構内で飼育する乳牛から学生らが生乳を搾り、殺菌やパック詰めなどの過程を経て出荷。これまで週に1リットルパック5000~6000本を製造し、同大生協や管内の主要スーパーのほか、北見市や根室管内中標津町にも卸していた。
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