道東の別海町は牛乳の元になる生乳の生産量が日本一。町の面積の約半分が牧草地で、飼育されている乳牛の数は10万頭以上と人口の約10倍です。
そんな「牛乳ランド」とも言える別海町には地元の酪農と漁業を1人でPRする人、ではなく牛がいます。町観光協会の公式キャラクター「別海りょウシくん」です。
町自慢の牛乳の魅力を「別海りょウシくん」とともに釧路放送局の楠原彩加キャスターが紹介します。
【どこへ行っても“無料”】
まず最初に向かったのは、別海町の農協「JA道東あさひ」の本所です。
1階のロビーで「りょウシくん」が「ここだよ、ここ」と指を差すので見てみると、何気なく冷蔵庫があります。中を開けるとパック入りの牛乳とコーヒー牛乳が計20本ほど入っています。この牛乳は、別海の牛乳を誰でも味わってもらいたいという思いから地元の牛乳生産会社が週に2回補充していて、無料で飲むことができます。
実際にいただくと、牛乳の濃厚さと甘みが引き立っていてとてもおいしかったです。
次に「りょウシくん」に案内されたのは町のおすし屋さんです。
そこで出てきたのは、おすしではなく「別海ホタテバーガー」でした。野付半島で取れたホタテが入った春巻き入りのご当地バーガーです。テーブルには野菜やホタテ入りの春巻きなどが入った大皿で出されました。手作りで楽しく味わってもらうとともに少しでも長く町に滞在してほしいという願いから、お客さんにパンの上に具材をはさんでもらいます。
私もバーガー作りをしていると、店員さんが注文した覚えのない500ミリリットルの大きなジョッキに入った牛乳を持ってきました。ホタテバーガーを頼むと無料で牛乳が付いてくる「セット」になっているのです。
ホタテと牛乳、どちらも味がしっかりしていて相性抜群でした。
このホタテバーガーは1つ1100円で、町内7つのお店で販売されています。
【おいしい牛乳の“源”酪農家の思い】
このおいしい牛乳を生み出す牧場にはどんな人がいるのか。酪農家にお会いしたいと思い、町の牧場を訪ねました。
取材に協力していただいたのは、実家の酪農家を継いだ4代目の小林晴香さんです。取材した日に牧場の一角にカメラを構えていると牛の出産シーンに出会いました。約1時間、小林さんが見守る中、無事メスの牛が生まれました。この牧場では年間120頭ほど生まれるそうです。
小林さんは「酪農は生命の強さに触れることが多い仕事です。牛がいる生活が私のライフスタイルで酪農家の魅力だと思います」と話してくれました。
岩見沢市で介護士として働いていた小林さんは再び酪農がしたいと約10年前に実家に戻ってきました。しかし酪農家の仕事は力仕事が多く、小林さんは5年ほど前にぎっくり腰になったそうです。
負担を少しでも減らそうと、自動で搾乳機を取り付けられる「搾乳ロボット」を導入しました。これにより体重や搾乳をしたかどうかも牛1頭ごとに管理できるようになり、仕事に余裕が生まれたそうです。
「搾乳作業は年齢的にも体力的にも限界でした。80歳まで現役で働けるような環境を自分で作ろうと思います」と小林さんは笑顔で話してくれました。
【楽しい酪農 地域に広げたい】
仕事の負担を減らすとともに楽しんでできる酪農。小林さんはこの考えを共有する仲間とともにを3年前、「別海酪農女子同盟ストロンギュー」というグループを作りました。現在、酪農に関わる9人の女性で活動しています。グループでは乳製品の料理教室や、酪農家どうしで交流する会を開きました。
また、酪農を楽しく、おしゃれに楽しみながらできるよう、グループで女性用の作業着を作りました。生地はデニムを使い、ステッチもくっきり見える色にしてデザインにこだわりました。
こうした活動を通してどのような地域づくりをしたいのか。小林さんに聞くと「生乳生産量も牛の数も日本一の町を知ってほしい。それぞれが活躍して別海町の酪農を盛り上げたい」と話していました。
【町全体で盛り上げる酪農の魅力】
新型コロナウイルスの感染拡大で牛乳の消費量も一時期落ち込みましたが、別海町では地元の牛乳を使ったアイスを学校に配るなど独自の取り組みを行いました。こうした取り組みもあってか、地元の農協によりますと、牛乳の消費量は一斉休校前の水準にほぼ回復してきているそうです。
町全体で酪農を盛り上げ、地域の魅力を高めようという取り組みを今後も注目していきたいと思いました。
"牛乳" - Google ニュース
July 03, 2020 at 05:16PM
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“日本一”別海町の牛乳の魅力|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp
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