広島ニュースTSS
長引く新型コロナ感染拡大の影響は生活に身近な「牛乳」にも及んでいます。広島市佐伯区の牧場では生産者が少しでも打開策を見出そうと日々、奮闘を続けています。
【砂谷牛乳・久保宏輔副社長】
「需要はないが供給はどんどん上がっていく状況は非常に苦しい状況です。今回何としてもこの状況を切り抜けて広島の方にとって必要な存在になっていきたいなと改めて思っている」地域のためにも乗り越える…
そう心に言い聞かせ手探りながらも苦境に立ち向かっているのは、広島市佐伯区にある砂谷牛乳です。
主に広島県内で宅配の他、スーパーや保育園などにも新鮮な牛乳を届けてきた砂谷牛乳…
牧場では現在、１日あたりおよそ４５００リットルの生乳を絞っていますが、先々週に、「緊急事態宣言」が出されて以降、保育園などへの出荷がなくなったことから経営を圧迫し、「行き場のない牛乳」も出ているといいます。
【砂谷牛乳・久保宏輔副社長】
「需要が減ったからといって供給をストップするわけにはいかない。酪農家にとって大切に育てた牛から絞った乳を捨ててしまうということほど、悔しいことはないと思っていてできる限り乳を捨てずに生かしていく方法を今考えています」
そこで、本来、人々の手に渡るはずだった牛乳を無駄にしないよう、最前線で戦う医療関係者に無償提供するなど手探りで動き出しました。
【砂谷牛乳・久保宏輔副社長】
「できることから始めていまして、バターの生産はいま急ピッチで進めています。自分たちがやっていることが少しでもみなさんの力になればと思いますし、できることを一個ずつやっていくだけだと思っています」
さらに、ＳＮＳなどを通じて、助け合いの輪も広がっているといいます。
【砂谷牛乳・久保宏輔副社長】
「何かできることがあったら力になるからねと言っていただいています。本当僕たちはその応援の声に支えられて日々やっていまして、これだけ地域の方が地域の酪農という産業を守っていこうと思ってくださっていることを今回本当に改めて実感して地域の力の強さをかみしめてやっている」
来月初旬には自社の通販サイトを立ち上げ、牛乳のほか、バターやジェラートなどの販売にも挑戦するといい、「出口の見えない戦い」に試行錯誤が続いています。
広島ニュースTSS
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