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Tuesday, January 28, 2020

輸入トウモロコシに汚染が拡大 国産牛乳も安心できない(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo! - Yahoo!ニュース

【トランプに握られた日本人の胃袋】#20

 これまで、肥育ホルモン剤が過剰投与された米国の牛肉や、遺伝子組み換え(GM)作物の危険性を書いてきた。これらは輸入食品だから、国がその気になって検査すれば分別は容易だ。もし私たちが知らずに食べさせられているとすれば、政治家を含めたこの国の責任だということになる。

 ただ、問題は一見して米国と関係のなさそうな国産牛乳にも汚染が拡大しているということだ。
2014年の「輸入食品等の違反事例」を調べると、米国からのトウモロコシがアフラトキシンに汚染されて不適格になった事例がけっこう多い。

 アフラトキシンというのは熱帯性のカビで、猛毒の発がん物質をつくる。毒性はダイオキシンの10倍以上もあり、地上最強といわれ、輸入穀物によく発生する。

 07年の参議院での答弁書では、米国産トウモロコシの違反率について「平成18年において6・2%、平成19年5月末日時点において3・8%」がアフラトキシンに汚染されていたという。06年に米国から輸入したトウモロコシを1000万トンとすると、62万トンが汚染されていたのだ。

 アフラトキシンには6種類あるが、輸入穀物からよく検出されるアフラトキシンB1に汚染されたトウモロコシを乳牛に与えると、肝臓でアフラトキシン M1に変換されて牛乳中に出てくる。 M1の毒性はB1の約10分の1だが、猛毒であることに変わりがない。

 アフラトキシンを大量に取ると肝障害を起こして黄疸などを発症するが、少量を長期間取り続けると肝がんになる可能性が高い。それよりも怖いのは、遺伝毒性を持つこと。遺伝毒性とは、細胞の中にある遺伝子を傷つけることで、がん化の引き金になるだけでなく、生殖細胞を傷つけたら子や孫が深刻な病を引き起こす。

 米国のGMトウモロコシで育てた乳牛から搾った牛乳は、その多くを学校給食で子供たちが飲んでいる。

 アフラトキシンには安全性の閾値(ある反応を起こす最低限の量)がないといわれ、残留基準値を設定しても無駄なのだが、国際基準値としては0・5μg(マイクログラム)/㎏だ。食品の安全基準値に厳しいEUでは、その10分の1の0・05μg/㎏。子供たちの給食のことを考えると、飼料のほぼ全量を輸入している日本は、さらに残留基準値を厳しくするのが普通なのに、なんと10μg/㎏と、国際基準の20倍も甘い値を設定した。EUと比べると200倍の緩さだ。

 この数字は、飼料の大半を輸入している米国に忖度したものだろう。厳しくすれば、米国から批判されるとでも思ったのだろうか。

(奥野修司/ノンフィクション作家)

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January 28, 2020 at 07:26AM
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