小中学校で給食の牛乳を直飲みしているのを知っていますか-。長崎新聞の情報窓口「ナガサキポスト」に西彼長与町の40代女性から投稿があった。調べてみると、県内全ての公立小中学校で4月までに、給食の牛乳がストローなしで飲めるパックに切り替わっていた。脱プラスチック化を受けた全国的な流れだが、直飲みに抵抗がある子どもや保護者もいて、学校によって対応は分かれている。
女性は中学1年生の息子から、4月から給食の牛乳からストローがなくなり、直接口を付けて飲むようになったと聞いた。「昭和生まれの私としては、何だかお行儀悪いんじゃないかと思ってしまう。直飲みに慣れておらず、制服にこぼす子もいるらしい。世の中の人たちはどう思っているんだろう」と投稿した。
県学校給食会によると、県内の公立小中学校の給食牛乳は、ミラクル乳業(佐世保市)と島原地方酪農業協同組合(島原市、しまらく)の2業者が納入。ミラクル乳業が担当する長崎市などでは昨年9月から、しまらくが担当する長与町などでは今年4月から、ストローレスタイプの牛乳パックを導入した。飲み口を開いて、突き出しやすいように折り目を付けるなどの加工がされている。従来通りストローで飲むこともでき、対応は学校現場に委ねている。
納入2業者はこれまで、数カ月に一度、人数分に応じたストローをまとめて納品してきたが、今後は学校の希望に応じて提供する。2業者ともプラごみの削減が目的だが「まだ効果は見えていない」とする。
長与町丸田郷の町立長与中(板見剛校長、510人)の2年生の教室を訪ねると、ほとんどの生徒が手際良くパックを開き、ゴクゴクと飲み干していた。出口翔也さん(13)は「開けやすくなったし、一気に飲めるから今の方がいい」と好意的。一方、八木七奈実さん(14)は「ペットボトルより飲み口が大きいから、こぼすのが心配」とストローを持参していた。
小学校では低学年児童に配慮し、引き続きストローを使う学校もあった。長崎市内のある小学校教頭は「牛乳が肌に触れるとアレルギー反応が出てしまう児童もいる」と説明。長与町内の別の小学校教頭は「できる子とできない子がいる。従来通りストローを配布し、『使わない人は返して』と指導しているが、慣れるにはもう少し時間がかかるだろう」と話した。
投稿者の息子が通う中学校では、希望者にストローが配られるが、マイストローやコップの持参は認められていないという。「女子はストロー希望者が多く、言いやすいようだが、男子は言い出しにくいようだ。こぼすと制服が悲惨なことになるし、マイコップやマイストローの持参は認めてもいいのでは」と要望した。
からの記事と詳細 ( 給食の牛乳「直飲み」できる? 学校で進むストローレス 抵抗ある子や保護者も…対応は 長崎 | 長崎新聞 - 共同通信 )
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