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Monday, August 1, 2022

菅前首相など大物には高級ステーキ、電通の部下は魚民 高橋治之・元五輪組織委理事の“意外”な金銭感覚「電通の部下はもともと言いなりですから…」 - 文春オンライン

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「オリンピックの顔と言うと、日本では『安倍マリオ』の安倍元首相や、組織委元会長の森元首相、JOC前会長の竹田恒和氏が思い浮かぶでしょうが、フランス語が公用語になるような欧米貴族中心の“五輪サロン”では、彼らは見向きもされません。その中で唯一サロンのトップに深く食い込み、資金集めや票集めに暗躍したのが高橋治之・組織委元理事でした。国際的に顔がきく日本随一のフィクサーでしょう」(組織委関係者)

 コロナ禍での1年延期に無観客開催など、異例づくしだった東京オリンピック・パラリンピック開催から1年。今、“オリンピック招致最大の功労者”と陰で囁かれた男に捜査の手が伸びている。

東京オリンピック組織委員会の元理事・高橋治之氏 ©️時事通信社

 東京地検特捜部は26日、大会組織委の高橋治之元理事(78)が、スポンサー選考の際にAOKIホールディングスから賄賂を受け取った疑いがあるとして強制捜査に乗り出した。高橋氏の世田谷区の自宅を皮切りに、高橋氏が顧問を勤めた電通本社や、AOKI創業者・青木拡憲前会長(83)宅などに連日、家宅捜索が入っている。全国紙の社会部記者が解説する。

「高橋氏は経営する『コモンズ』という会社を通して2017年9月にAOKIと契約を結び、約4年間で総額4500万円の“顧問料”を受け取った疑いが持たれています。問題は高橋氏が務めた組織委理事は『みなし公務員』だったこと。結果的にAOKIは大会スポンサーに選ばれましたが、高橋氏が立場を利用してスポンサーになれるように働きかけていた場合、収賄罪が適用されます」

「スポンサー料が安ければAOKIがやると言っている」

 しかし東京オリンピックのスポンサー選びは、各社が立候補して争奪戦になったというよりは、むしろ難航していたという声も聞こえてくる。複数のアパレル企業に打診したもののスポンサー料が高いと断られ、行きついた結果がAOKIだったという。社会部記者が続ける。

AOKIの前会長宅にも家宅捜索が入っている ©️時事通信社

「高橋氏側が『スポンサーにならないか』と青木氏に打診したようです。その後、スポンサー選定の責任者に『スポンサー料が安ければAOKIがやると言っている』と意向を伝えました。しかしAOKIが実際にスポンサーになる前から高橋氏は金を受け取っていたため、特捜部はこれが実質的に賄賂だったのではとみて捜査を開始。4日連続でこれだけ手広くガサに入るのも珍しく、特捜部の本気さが窺えます。一方の高橋氏は『スポーツビジネス全般の相談にのり報酬を受け取ったが、スポンサーになれるように働きかけたことはない』と完全否定しています」

 高橋氏と特捜部、食い違う両者の主張。さらにここにきて浮上した新たな疑惑を捜査関係者が説明する。

「AOKIはスポンサー料として約5億円を支払っていましたが、他にも約2億円を電通子会社に払っていたことが分かったのです。この2億円から、馬術とセーリングの競技団体に数千万円が渡りましたが、なんと約1億5000万ほどが高橋氏に“中抜き”されていたことがわかったのです。高橋氏は『お礼でもらった』『未払い分のコンサル料だった』などと説明していますが、青木氏は『騙された』と主張。金の一部は、高橋氏の会社の借入金返済に充てられていました」

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