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Wednesday, January 19, 2022

さらばジンギスカン 大衆酒場・ステーキ店で絶品ラム|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞

tasisuper.blogspot.com
東京・神田「ラムゴロー」の「ラムのスペアリブステーキ」(1290円)

ラム(子羊)肉専門の店が目立つようになってきた。しかも、これまでのラム専門店とは、ちょっと様子が異なる。今までなら、ラムといって誰もが思い浮かべるのは、ジンギスカンやラムチョップといった、ラムならではの料理を出す店だった。ところが、最近では牛、豚、鶏に並ぶ食材の1つとしてメニューを構成している店が増えているのだ。

ラムゴロー:熟成ラム肉がウリの大衆酒場

2021年9月にオープンした東京・神田の「ラムゴロー」は、そうした店の1つ。ラム肉大衆酒場をうたう。メニューには、ラムチョップもあるが、むしろ目を引くのは備長炭で焼いた肉串や、スペアリブステーキ、ベーコン入りポテトサラダといったほかの居酒屋にもありそうなメニュー。ただし、これらの料理に使われているのが、すべてラムなのだ。

約30種ものスパイスで味付けした「熟成ラム串」。6割ほどの客が“おかわり”する

中でも人気は、1本190円の「熟成ラム串」。脂身が多い部位であるショルダー使った串で、肉の熟成を助けうまみを増す特殊シート「エイジングシート」を用い5日間熟成させている。くさみがなくジューシーで、毎日150~200本は出るという。珍しいラムのタン(舌)を使ったラム串(390円)もあり、こちらも人気。

牛に比べてラムのタンは小さく、肉質のいい部分だけを使っているので、なんと1本に1頭半分のタンが使われる。上にはたっぷりネギ塩だれがかかり、こちらも「エイジングシート」を用いているためか、タンといってイメージする食感より軟らかく感じる。

ラムのタンの串。上にはたっぷりとネギ塩だれがかかる

また、この店自慢のラムのひき肉を使ったマーボー豆腐は、「近くにあるうちの別の店を利用されたお客様が、シメにはこれを食べたいと、その店を利用した後にわざわざおみえになることがある」と、同店を経営するスマイルリンクル(東京・千代田)取締役最高執行責任者(COO)の大島清志さんは話す。ホアジャオ、ラー油のほか、ラム料理に合うスパイス、クミンも使用。ココナツオイルを加えて炊いた十六穀米のご飯を添え、店の名物料理の1つになっている。

そのほかにも、低温調理をしたスペアリブの表面を提供前にこんがり焼いた「ラムのスペリブステーキ」や、「ラム肉のたたき」などがメニューに並び、一味違った居酒屋料理を楽しめる。2022年1月からは新しく、ラム肉100パーセントのハンバーグや塩煮込みもメニューに加わった。

名物料理の1つ「麻婆豆富」(690円)。十六穀米のご飯が付く

スマイルリンクルは、神田エリアで集中的に飲食店を出店してきた会社だ。これまでは、周辺に勤めるオフィスワーカーを主な客層とした業態で人気を集めてきた。しかし、新型コロナウイルスの影響で神田駅の乗降客数が減る中、平日はこれまで同様の客層にアピールしつつ、週末にはほかの地域からわざわざ来てもらえるような店を出店したいと考えた。そこで目を付けたのが、ラムだったのだ。

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