TCLブランドのスマートフォンを日本で展開するFOXから、TCL初の5Gスマートフォン「TCL 10 5G」が発表されました。さっそくその実機を触ってみました。
TCL 10 5GはチップセットにSnapdragon 765Gを採用、6.53インチ2340x1080ピクセルディスプレイを搭載します。SIMフリーとして販売されますが、5Gの対応キャリアとしてKDDIとソフトバンクの2社が利用できます。また楽天モバイルの5Gにも対応するとのこと。SIMフリーも大手キャリアの5Gが使えるのはうれしい仕様です。なお4Gに関してはこの4キャリアに加え、ドコモも利用できます。
今回、触ったモデルはChrome Blue。背面はグラデーションをかけた仕上げになっています。カメラは横に4つ並ぶ独特のデザイン。TCLブランドのスマートフォンになってからこのデザインは一貫しています。6400万画素の広角、800万画素の超広角、500万画素のマクロ、200万画素の深度測定という組み合わせで、望遠側より近距離側にフォーカスした構成。フロントカメラは1600万画素です。
左側面にはSIMカードスロットとショートカットボタンを備えます。ショートカットボタンを押すと好みのアプリを一発で起動できます。
右側面はボリュームと電源ボタン。オーソドックスなデザインです。なお側面から見ると背面のカメラ部分の出っ張りはあまり気にならない程度であることがわかります。
本体上部にはヘッドフォン端子があります。昨今のスマートフォンでは端子をなくしたモデルが増えつつありますが、市販のヘッドフォンが使えるのはうれしい配慮。本体下部はUSB Type-C端子を備えます。
手で持ってみるとディスプレイの側面が丸まっていないことから、握った手のひらによる誤タッチなどもありません。フラットディスプレイは片手で持って指先で操作しやすく感じます。Snapdragon 765Gであれば一般的な使い方で不満が出ることはないでしょう。ディスプレイはTVメーカーでもあるTCLならではで、目に優しくコントラストもはっきりしているとのこと。HDR10に対応した動画も再生できます。
カメラは今回は時間がなく、室内でちょっとだけ撮影してみました。UIは標準的。詳細、自動(写真撮影)、動画、ポートレイト、スーパーナイトと切り替えできます。ポートレイトモードも使えます。
詳細からはスーパーマクロカメラと6400万画素カメラを切り替えできます。望遠がないものの、屋外ならば6400万画素カメラで撮影しておけば、一部を切り取って拡大してもSNSなどに十分、利用できそうです。
標準写真撮影では2倍デジタルズームにも対応。この程度なら画質が崩れることはありません。ちなみに4Gモデルの「TCL 10 Pro」は、TCL 10 5Gとカメラの数は同じで、超広角が1600万画素、フロントが2400万画素にスペックアップしています。「5Gを選ぶか、より高画質なカメラを選ぶか」でどちらかを選択すればよいでしょう。
マクロは数センチまで近寄れます。屋外で遠くが写せる望遠もいいのですが、筆者は物撮りや食事の写真撮影が多く、マクロを重宝しています。室内にこもる時間が多いこともあり、マクロの活用の幅は広いのではないでしょうか。
意外と使えると思ったのがスーパーナイトモードです。夜景を美しく写してくれますが、明るい看板などの白飛びもかなり抑えてくれます。まずは標準で撮影。看板の文字は読めませんね。
スーパーナイトモードなら看板の文字も読めますし、街灯の明かりもうまく写してくれます。
税込みで4万円を切るTCL 10 5Gは、SIMフリーで購入できるうえにGoogleサービスも利用できる低価格な5Gスマートフォンです。5Gを手軽に体験したい人にとって性能バランスに優れた入門機と言えるでしょう。
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