ステーキチェーン「いきなり! ステーキ」の失速が止まらない。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏は「販売不振の理由のひとつは、価格の高さだ。度重なる値上げで、強みだった駅前立地での優位性を失った。品質も値段に見合わない。再起を図るには2つの側面から価格を見直す必要がある」と分析する――。
■張り紙で肉の硬さを謝罪
ここ数カ月、ステーキチェーン「いきなり! ステーキ」の話題が絶えない。既存店売上高が2019年11月まで20カ月連続で前年割れとなり、販売不振が続いている。特に10月は大型台風の影響もあり、前年同月比で41.4%減の大幅マイナスだ。
こうした状況を受け、運営会社のペッパーフードサービスは昨年11月、全店の1割にあたる44店の閉鎖を発表。昨年12月には客に来店を呼びかける張り紙を店頭に掲出し、話題を集めたことは、以前の記事で触れた〈12月19日財務状況がいきなり悪化「いきステ」の大ピンチ〉。
さらに今年1月には、「一瀬(社長)より皆様へ」として、「ワイルドステーキですが、時々硬いとお叱りを受けておりました。(中略)誠に申し訳無く思います」と、ステーキが硬いことを謝罪する張り紙を店頭に掲出している。
■「相場」「品質」2つの観点から「高すぎる」
販売不振の理由は複数ある。自社の店舗同士で顧客の奪い合いが起きていることや、郊外ロードサイドで家族連れを取り込めていないこと、急拡大の中で従業員教育が追いつかずサービスの質が低下していることなどが挙げられるが、筆者が最も深刻だと考えるのは、「価格が高い」という点だ。
いきステの主力商品である「リブロースステーキ(300グラム)」は2070円(税抜き、以下同)。これが「相場」と「品質」という2つの意味合いから、高すぎるのだ。
1000円のラーメンを売るラーメン店を例にして説明したい。1000円のラーメンは相場を考えると高い。この場合の「相場」は、ラーメンとしての相場と食事としての相場の2つがあるが、ラーメンは大半が1000円未満のため、前者でいえば1000円のラーメンは価格が高い。また、1回の食事に1000円を支払える人はそう多くはないので、食事の相場を考えても1000円のラーメンは価格が高い。
つまり、1000円のラーメンは「相場に対して価格が高い」といえる。一方で、この1000円のラーメンがフカヒレやアワビのような高級食材をふんだんに使ったものであれば、「品質を考えると価格は安い」といえる。
■郊外ロードサイドの相場で考えれば安い
このように「相場」と「品質」によって適正価格は異なる。そのため、それぞれ別に考える必要があるだろう。この2つの側面からいきステの価格を見るとどうなるか。
「相場に対しての価格」を郊外ロードサイド立地と駅前立地で分けて考えてみよう。
郊外ロードサイド立地の場合、「リブロースステーキ(300グラム)」の2070円(税抜き、以下同)という価格は、相場に対してそれほど高いとはいえない。郊外ロードサイドで競合するステーキチェーン「ステーキガスト」の「特選リブロースステーキ(250グラム)」は1899円、ブロンコビリーの「炭焼き極選リブロースステーキ(300グラム)」は3480円と高価格だ。また、郊外ロードサイドには焼肉店など価格が高い業態店が少なくない。これらと比べると、いきステは相場に対して価格が高いとはいえないだろう。
いきステが郊外ロードサイドで苦戦している理由は、価格が高いことよりも家族連れを取り込めていないことのほうが大きい。子ども向けメニューが充実していなかったりテーブルが小さくて家族でゆったり過ごしづらかったりと、メニューや店舗の構造が家族連れに適していないためだ。
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